母の愛。

寂しいより、ほっとした。

何気ない一言がひっかかってる。

 

私が幼い頃は、母は仕事に忙しくて

子育ては、ほとんどおばあちゃんがしていた。

そのせいで、母は私よりも仕事とか自分の時間が大事なんだと思うようになった。

金銭的にも余裕のなかった家庭で、親に頼るってことは自然としないようになった。

心の拠り所も母よりもおばあちゃんだった。

今たくさんのことをしてもらっているのに、それでも母は義務感でやってるんじゃないのかとか。

本当に、私のことを好きで愛していてやっているのかとか。

疑心暗鬼になってみたりする。

愛ってなんだろうと考えた。

無償の愛っていうのだから

見返りがなくてもその人に尽くすこと

だとしたら充分愛されている。

 

でも、こんなに大人になってまで疑いの気持ちが拭えないなんて自分でも驚く。 

それほどまでに幼い頃の経験が、自分の根底にこびりついて離れないものなんだなと思うと、子ども時代が人の成長にとっていかに大事か思い知らされる。

 

私だって、仕事をしながら子育てをする。

でも、一緒にいた時間ではないという話を聞いたことがある。

愛してるよっていっぱい表現してやればいいんじゃないかな。

母からもらった手紙を覚えている。

クリスマスに。

サンタはいないと思っているあなたへ。

という題名だった。

貧しくて、プレゼントが買えなかった我が家で、母がせめてものプレゼントに手紙をくれたんだ。

それは紛れもない、母の愛だった。

 

そういうことだ。

うん、そういうことだ。